Copyright(C) 1994,1995,1996,1997 Terumasa KODAKA , Takeshi KONO


■メモリウィンドウ
対象	ハイレゾ
解説  o ハイレゾでは8,9バンクおよびA,Bバンクの領域でメモリウィンドウを使用
	することができる。メモリウィンドウはそれぞれ128KBの広さを持ち、CPU
	のメモリ空間の任意のアドレスを投影することが出来る。
      o 起動時は、8,9バンクには100000〜101FFFFhのメモリが、A,Bバンクには
	102000〜103FFFFhのメモリが出現している。非公開機能だが、XA以外の
	ハイレゾ機では、80000〜BFFFFhだけに出現するメモリも内部に用意され
	ている。ただし、386搭載機には、80000〜BFFFFhだけに配置されるメモリ
	が存在する。OUT 91h,08h,OUT 93h,0Ahでそのメモリがマッピングされる。
関連	0000:0481h bit 2
	8000:0000〜9000:FFFFh
	A000:0000〜B000:FFFFh


I/O	0091h
名前	08h,09hバンクアドレス指定
機能
	[READ]	なし
	[WRITE]	RAMウィンドウマッピング設定
	bit 7〜0: メモリアドレス
		* bit 0は無視される。
解説  o 物理アドレス80000〜9FFFFhの空間にマッピングするメモリのアドレスの
	上位8ビット(bit23〜bit17)を本ポートのbit 7〜1に出力する。bit 0の
	値は無視される。
      o 起動時は、OUT 91h,10h状態。
      u PC-98XAでは、10h未満の値を出力するとメモリがマッピングされない。
      u PC-98XLでは、08hを出力したときだけ、隠されたメモリが出現する。
	0Ahを出力しても、0Ah,0Bhバンク用の隠しメモリは出現しない。
      h PC-98XL^2以降では、隠しメモリが存在することは判明しているが、
	0Ah,0Bhバンク用の隠しメモリがこのウィンドウに出現しないか
	どうかは不明。
関連	I/O 0093h


I/O	0093h
名前	0Ah,0Bhバンクアドレス指定
機能
	[READ]	なし
	[WRITE]	RAMウィンドウマッピング設定
	bit 7〜0: メモリアドレス
		* bit 0は無視される。

解説  o 物理アドレスA0000〜BFFFFhの空間にマッピングするメモリのアドレスの
	上位8ビット(bit23〜bit17)を本ポートのbit 7〜1に出力する。bit 0の
	値は無視される。
      o 起動時は、OUT 93h,12h状態。
      u PC-98XAでは、10h未満の値を出力するとメモリがマッピングされない。
      u PC-98XLでは、0Ahを出力したときだけ、隠されたメモリが出現する。
	08hを出力しても、08h,09hバンク用の隠しメモリは出現しない。
      h PC-98XL^2以降では、隠しメモリが存在することは判明しているが、
	08h,09hバンク用の隠しメモリがこのウィンドウに出現しないか
	どうかは不明。
関連	I/O 0091h
-------------------------------------------------------------------------------



■EMSボード用制御ポート
対象	PC-9801-53
	PC-98HA
	PC-9801N・NS・NS/E・NC・NS/T・NL・NS/L・NA・NS/R
	PC-9801DX・UR・UF
解説  o EMSボードはメモリ空間のCバンクに、16KBごとに4つのメモリウィンドウを
	持ち、それぞれ独立したメモリページを投影することが出来る。
      o ハードウェアEMSの使用するメモリアドレスは固定されているため、サウンド
	BIOS ROMを搭載した機種で使用するためにはROMを切り離す必要が有る。
関連	0000:0410〜0417h■[PC-98HA]
	C000:0000〜3FFFh
	C400:0000〜3FFFh
	C800:0000〜3FFFh
	CC00:0000〜3FFFh


I/O	08E1h
名前	ページフレーム#0アドレス設定
	Undocumented
機能
	[READ]	なし
	[WRITE]
	bit 7〜0: C000h SEL BANK
解説  o EMSページフレーム0に投影するメモリのページアドレスを指定する
関連	I/O 08E9h
	I/O 08F0h,08F2h - 0008h bit 7〜0
	C000:0000〜3FFFh


I/O	08E3h
名前	ページフレーム#1アドレス設定
	Undocumented
機能
	[READ]	なし
	[WRITE]
	bit 7〜0: C400h SEL BANK
解説  o EMSページフレーム1に投影するメモリのページアドレスを指定する
関連	I/O 08E9h
	I/O 08F0h,08F2h - 0009h bit 7〜0
	C400:0000〜3FFFh


I/O	08E5h
名前	ページフレーム#2アドレス設定
	Undocumented
機能
	[READ]	なし
	[WRITE]
	bit 7〜0: C800h SEL BANK
解説  o EMSページフレーム2に投影するメモリのページアドレスを指定する
関連	I/O 08E9h
	I/O 08F0h,08F2h - 000Ah bit 7〜0
	C800:0000〜3FFFh


I/O	08E7h
名前	ページフレーム#3アドレス設定
	Undocumented
機能
	[READ]	なし
	[WRITE]
	bit 7〜0: CC00h SEL BANK
解説  o EMSページフレーム3に投影するメモリのページアドレスを指定する
関連	I/O 08E9h
	I/O 08F0h,08F2h - 000Bh bit 7〜0
	CC00:0000〜3FFFh


I/O	08E9h
名前	プロテクトメモリアドレス設定
	Undocumented
機能
	[READ]  なし
	[WRITE]
	bit 7〜0: メモリアドレス(A23-A20)
解説  o EMSボードをプロテクトメモリとして使用する場合のメモリアドレス
	を設定する。
関連	I/O 0567h
	I/O 08E1h
	I/O 08E3h
	I/O 08E5h
	I/O 08E7h
	I/O 08F0h,08F2h - 0006h bit 15〜8
	I/O 08F0h,08F2h - 0008h bit 15〜8
	I/O 08F0h,08F2h - 0009h bit 15〜8
	I/O 08F0h,08F2h - 000Ah bit 15〜8
	I/O 08F0h,08F2h - 000Bh bit 15〜8
-------------------------------------------------------------------------------


■16MB空間メモリ制御
解説  o 16MB以上の空間にメモリを増設することができる機種では、F00000〜FFFFFFh
	の1MBの領域をシステムで使用するか、通常のRAMとして使用するか選択する
	ことが可能である。この空間は16MBシステム空間と呼ばれる。
      o 16MBシステム空間は、拡張グラフアーキテクチャ搭載機では256色モードの
	パックトピクセルVRAMバッファとしてや、ウィンドウアクセラレータボード
	のVRAMウィンドウなどとして使用されることがある。この場合、この空間は
	16MBシステム空間として使用しなくてはならない。
      o システムセットアップメニューで16MBシステム空間を[切り離す]設定を行
	ったとき、この空間は他のRAM空間と同様に使用することができる。
      o PCIバス搭載機種や、RED WOOD搭載機種などでは、このI/Oの他にチップセット
	にも同様の設定を行わないと、16MBシステム空間の使用可否の設定を有効に
	することはできない。
関連	F00000〜FFFFFFh


I/O	043Bh
名前	16MB空間メモリ制御
	Undocumented
対象	PC-9821Af・Ap2・As2・Bp・Bs・Be・Bf・Cs2・Ce2・Ts・An・Xt・Xa・Xn・Xp・Xs・Xe
	PC-9821Np・Ns・Ne2・Nd・Es
	PC-9801BA2・BS2・BX2・BA3・BX3・BX4・NL/A・NS/A
機能
	[READ/WRITE]
	bit 7〜3: 未使用(常に00000b)
	bit 2: 16MB空間制御
		1= 通常のメモリ空間
		0= システムが使用
	bit 1,0: 不明(常に00b)
解説  o F00000〜FFFFFFhのメモリ空間をシステムが使用するか通常のメモリ空間
	として使用するかを設定する。
      o 16MB空間を通常のメモリとして使用すると、F00000〜F7FFFFhにある拡張
	グラフィックスVRAMは使用できなくなる。しかし、この場合でもFFF00000〜
	FFF7FFFFhのアドレスを使用すれば拡張グラフィックスVRAMが使用出来る。
	
      o PCIバス搭載機種では、このI/O以外にもPCMC、PCI-Cバスブリッジ、PCI-ロ
	ーカルバスブリッジに対しても設定を行う必要がある。
関連	I/O 881Eh bit 0■[98NOTE,98FiNE]
	I/O 8F1Eh bit 0■[98NOTE,98FiNE以外]
------------------------------------------------------------------------



■SIMMソケットステータス
対象	PC-9801-61型SIMM搭載機種
解説  o PC-9801-61型SIMM搭載機種では、SIMMソケットごとに固定アドレスでデコード
	されているため、SIMMソケット番号の若い順にSIMMを増設してゆく必要が
	ある。ITFでは、どのSIMMソケットにSIMMが装着されているかを確認する
	ためにこのSIMMソケットステータスを使用する。

I/O	043Bh
名前	SIMMソケットステータス
	Undocumented
機能
	[READ/WRITE]
	bit 7〜0: SIMMソケット#7〜#0ステータス
		1= SIMMが装着されている
		0= SIMMが装着されていない

解説  o PC-9801-61型SIMMが各ソケットに装着されているかどうか取得する。
      u 16MB以上のメモリを搭載可能な機種では、このI/Oポートは別な目的で
	使用されているため、注意が必要である。
関連	

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■BIOS/ITFバンク切換
対象	ITF搭載機
解説  o ノーマルモードでは拡張スロットに装着されたI・Oバンクメモリで使用する
	ために、8,9バンクの領域を切り離すことができる。通常、これはディップ
	スイッチ3-6で設定されるが、ソフトウェアから設定することも可能である。
      o ノーマルモードでは8,9バンクの領域をRAMウィンドウとして使用するこも
	可能である。16MBまでの任意のアドレスを投影することができる。
      o EMS(ExpandedMemorySpecification)のためのフレームメモリとして、Bバンク
	EMS搭載機種ではBバンクの領域に64KBのメモリを出現させることができる。
	この領域は通常VRAMとして使用されている。
      u これらのバンク切り換えの状態は、原則として読み出すことはできない。
	一部にこれらを読み出すことができる機種もあるが、機種ごとにその方法は
	まちまちであり、互換性はない。
関連	0000:0481h bit 5,4
	B000:0000〜FFFFh
	F800:0000〜7FFFh
	I/O 08F0h,08F2h - 0006h bit 0
	I/O A46Eh bit 7


I/O	043Dh
名前	キャッシュステータス■[486以上のCPU搭載機]
	BIOS/ITFバンク切換
	Undocumented
機能
	[READ]
	bit 7〜3: 不明
	bit 2: キャッシュステータス
		1= 直前のリード動作がキャッシュにヒット
		0= 直前のリード動作がキャッシュにミスヒット
	bit 1,0: 不明
		* CPUの直前のリード動作がキャッシュヒットしたかどうかを調べる
		  ことができる。
		
	
	

        [WRITE]
	bit 7〜0: BIOS/ITFバンク切換
		---------------------------------------------------------------
		00000000b(00h): ITF ROM選択■[ハイレゾ]
			
		---------------------------------------------------------------
		00000010b(02h): 不明
			
			
		---------------------------------------------------------------
		00010000b(10h): ITF ROM選択■[ノーマル]
				MENU ROM選択■[H98S]
			
		---------------------------------------------------------------
		00010010b(12h): BIOS ROM選択
			
		---------------------------------------------------------------
		00011000b(18h): ITF ROM選択■[H98S]
		---------------------------------------------------------------
		* ITF ROMを選択するとF8000〜FFFFFhはITF ROMに切り替わる。
		  ITF ROMに切り換えた場合のE8000〜F7FFFhの状態は不定
		
		* リセット時はITF ROMが選択される。ディスクブート時にはBIOS
		  が選択されている。
		* 486以上のCPU搭載機では、ITF選択中はITFに対してキャッシュは
		  効かない。BIOS選択中はBIOSに対してキャッシュが有効になる。
解説  o BIOS ROMが存在する、F8000〜FFFFFhの空間のメモリ内容を設定する。
      u 486以上のCPU搭載機では、WRITEのときFLUSH#信号がアクティブになる。
関連	I/O 043Fh
	F800:0000〜7FFFh


I/O	043Fh
名前	各種バンク切り換え	
	Undocumented
機能
	[READ]	なし
	[WRITE]
	bit 7〜0: 各種バンク切り換え
		---------------------------------------------------------------
		001000n0b: VRAM/EMSバンク切換
			0(20h)= VRAM
			1(22h)= EMS
			
			* NEC方式EMS(ページフレームがB0000hから始まり、VRAMと
			  のバンク切り換えになっている)で、ページフレームと
			  VRAMを切り換えるときに使用される。
			* リセット時はVRAMが選択される。
			関連	0000:0480h bit 5,4
				B000:0000〜FFFFh
				I/O 08F0h,08F2h - 0006h bit 0
				I/O A46Eh bit 7
		---------------------------------------------------------------
		010000n0b: 不明■[RA21調べ]
			1(42h)= 386-20MHz
			0(40h)= 386-16MHz
			* RA21のITF ROMでは、386 CPU動作時、クロック周波数
			  16MHzのときn=0で、20MHzのときn=1で出力される。
			
			
		---------------------------------------------------------------
		100000n0b: 08h,09hバンク制御
			0(80h)= 内部RAM選択
			1(82h)= 拡張スロット選択
			* I・Oバンク方式メモリボードのため、08h,09hバンクから
			  拡張スロット上のメモリへのアクセスの可否を制御する。
			* 内部RAMを選択すると、08h,09hバンクから拡張スロット
			  上のメモリにはアクセスできなくなる。
			* 拡張スロットを選択するとRAMウィンドウに00000〜9FFFFh
			  の範囲内の領域がマッピングされている場合、RAMの存在
			  しない領域がマッピングされているか、BIOS RAMをマッ
			  ピングしていてBIOS RAMアクセス・ディスエーブルにな
			  っているときに、内部RAMが切り離され、拡張スロット上
			  のメモリにアクセスできる。
			* リセット時は内部RAM選択状態になっている。
			* 386 CPU動作時に内部RAMが選択されているときは、拡張
			  スロット上の80000〜9FFFFhのメモリにアクセスが起こる
			  ことはない。
			* V30 CPU動作時に内部RAMが選択されているときは、拡張
			  スロット内のマイクロスイッチが押されていなければ拡張
			  スロットの80000〜9FFFFhのメモリにはアクセスが起こら
			  ないが、マイクロスイッチが押されていると、CPUが
			  08h,09hバンクにアクセスしたとき拡張スロット上の
			  メモリにもアクセスが起こるので注意しなければなら
			  ない。
			
			* PC-9801RA2では次のOUT 0461h実行まで制御が反映され
			  ない。RAMウィンドウにどの領域が割り当てられていても
			  拡張スロットを選択すると拡張スロット上のメモリに
			  アクセスする。
			
			関連	I/O 0461h
				I/O 0463h
				I/O 08F0h,08F2h - 0006h bit 4
		---------------------------------------------------------------
		110000n0b: 内蔵SASI BIOS RAM/ROM選択
			0(C0h)= ROMアクティブ
			1(C2h)= RAMアクティブ
			
			
			* ポート053Dhで内蔵27 HD BIOSをイネーブルにしたとき
			  有効。ただし拡張スロットにD7000〜D7FFFhの範囲の
			  メモリが存在するときは内蔵ROMをアクティブにしては
			  ならない。
		---------------------------------------------------------------
		11000n00b: 内蔵SCSI BIOS RAM/ROM選択
			0(C0h)= ROMアクティブ
			1(C4h)= RAMアクティブ
			
			
		---------------------------------------------------------------
		10100000b: キャッシュフラッシュ
			
		---------------------------------------------------------------
		11100nnnb: ROMバンク指定
			000b= 
			001b= 
			010b= 
			011b= 
			100b= 
			101b= 
			110b= 
			111b= 
			* F800:0000〜7FFFhの領域に出現されるROMのバンク
			  アドレスを直接指定する。フラッシュROMの書き換え
			  などに用いられる。
			* PC-9821Af以降の機種で有効。
		---------------------------------------------------------------
解説  o 各種メモリのバンク切り換えを行う。
      o 486以上のCPU搭載機では、WRITEのときFLUSH#信号がアクティブになる。
	
      u PC-9801FAではINVD,WBINVD命令を使用することが出来ない。そのため、
	キャッシュフラッシュを行うためには、OUT 043Fh,A0hを行う必要がある。
	この機能はPC-9801FAだけではなく、他の機種でもサポートされている。
関連	I/O 043Dh


I/O	0461h
名前	RAMウィンドウ・マッピング設定	
	Undocumented
対象	ノーマル
機能
	
	[READ]	なし
		* ただしPC-9821Xe10, PC-9801BX4など、読みだしができる機種も
		  存在する
	[WRITE]	RAMウィンドウ・マッピング設定
	bit 7〜0: メモリアドレス
		* bit 0は無視される。
解説  o RAMウィンドウ(08h,09hバンク)にマッピングするメモリのアドレスを指定
	する。80000h番地以降の内部RAMを20000hバイト(128KB)単位で指定できる。
	アドレスの上位8ビット(bit23〜bit17)を本ポートのbit 7〜1に出力する。
	bit 0の値は無視される。
      o 存在しないメモリをマッピングした場合の動作についてはI/O 043Fhの
      	「8-9バンク制御」の項を参照。
      u V30 CPU動作時も1MB以上のメモリをマッピングしてアクセスできる。
	RAMウィンドウ経由で1MB以上のメモリにアクセスするときは、A20のマスク
	状態に影響されない。
      u ハイレゾモードのRAMウィンドウとは異なり、RAMウィンドウの位置にも固有
	の物理メモリが存在する。
      u RAMウィンドウに80000〜9FFFFh以外の内部RAMをマッピングした場合、
	80000〜9FFFFhをマッピングしたときと比べてアクセス速度が遅くなる。
	
      o リセット時は80000〜9FFFFhが選択されている。
      u 486以上のCPU搭載機では、WRITEのときFLUSH#信号がアクティブになる。
関連	I/O 043Fh - 80h,82h
	I/O 0463h


I/O	0463h
名前	RAMウィンドウ・マッピング設定
	Undocumented
対象	ノーマル
機能
	[READ]	なし
		* ただしPC-9821Xe10, PC-9801BX4など、読みだしができる機種も
		  存在する
	[WRITE]	RAMウィンドウ・マッピング設定
	bit 7〜0: メモリアドレス
		* bit 0は無視される。
解説  o RAMウィンドウ(0Ah,0Bhバンク)にマッピングするメモリのアドレスを指定
	する。80000h番地以降の内部RAMを20000hバイト(128KB)単位で指定できる。
	アドレスの上位8ビット(bit23〜bit17)を本ポートのbit 7〜1に出力する。
	bit 0の値は無視される。
      u 通常状態では、この領域にマッピングされたメモリ空間へはアクセスでき
	ない。
      o リセット時はA0000〜BFFFFhが選択されている。
      u 486以上のCPU搭載機では、WRITEのときFLUSH#信号がアクティブになる。
関連	I/O 043Fh - 80h,82h
	I/O 0461h


I/O	053Dh
名前	メモリイネーブル制御		
	Undocumented
対象	386以上のCPU搭載機■[PCI搭載機種,RED WOOD搭載機種を除く]
機能
	[READ]	なし
	[WRITE]	メモリイネーブル制御
	bit 7: サウンドBIOS		
		1=イネーブル
		0=ディスエーブル
	bit 6: SASI内蔵HDD用HD-BIOSイネーブル制御
		1= イネーブル
		0= ディスエーブル
		* D7000〜D7FFFhの空間に、内蔵しているHD-BIOSを出現させるか
		  どうかを制御する。
		* このROMのアクセス速度は拡張スロットに実装されたROMと同じ。
		* ROMがイネーブルになっている場合も拡張スロットにMRC/MWC/A19
		  信号は出力される。リセット時はディスエーブル。
	bit 5: SCSI内蔵HDD用HD-BIOSイネーブル制御
		1= イネーブル
		0= ディスエーブル
	bit 4: IDE内蔵HDD用HD-BIOSイネーブル制御
		1= イネーブル
		0= ディスエーブル
	bit 3: 未使用
	bit 2: BIOS RAMアクセスイネーブル制御
		1= ディスエーブル
		0= イネーブル
		* RA2ではE0000〜FFFFFhに対して、RA21ではC0000〜FFFFFhに対して
		  機能する。
		* そのアドレスをRAMウィンドウにマッピングしたとき、アクセスを
		  許可するかどうかを制御する。
		* アクセスイネーブル状態でなければ前記アドレスに対し
		  てRAMウィンドウから読み書きすることはできない。
		* リセット時はアクセスイネーブル。起動状態ではディスエーブル。
	bit 1: BIOS RAM/ROM SELECT
		1= BIOS RAM選択
		0= BIOS ROM選択
		* E8000〜FFFFFhのBIOS領域にRAMとROMのどちらを出現させるかを
		  選択する。
		* リセット時はBIOS ROM選択。BIOS RAMにBIOS ROMの内容を転送後は
		  BIOS RAMが選択される。
	bit 0: 未使用
解説  o このポートは読み出しができないので、どれか1箇所のビットだけを変更
	したい場合でも他のビットの状態を考慮して書き込みを行わなければなら
	ない。
	
関連	I/O 00F0h bit 5
-------------------------------------------------------------------------------


■SIMMコントローラ
対象	PC-9821Af・Ap2・As2・Bp・Bs・Be・Bf・Ts・Cs2・Ce2・An・Xn・Xp・Xs・Xe・Cb・Cx・Cb2・Xe10
	PC-9801BA2・BS2・BX2・BA3・BX3・BX4
解説  o PC-9821Af以降のマシンではJEDEC仕様のSIMMが使用される。PCIバス搭載機で
	はSIMMの制御はPCMCなどによって行われるが、PCIバス非搭載機種では98独自
	のSIMMコントローラによってSIMMを制御する。
      o 各SIMMスロットのベースアドレスを設定するために、スロットごとに
	デコード範囲を指定する。


I/O	0530h
名前	SIMMソケットアドレス
	Undocumented
機能
	[READ/WRITE]
	bit 7: アドレス指定
		1= リミットアドレスを指定
		0= ベースアドレスを指定
	bit 6〜4: 未使用(常に000bにする)
	bit 3〜0: SIMMソケット番号
		0000b= HDDモデル内蔵メモリ用
		0001b= 未使用		
		0010b= ソケット#1 RAS0,RAS2範囲指定
		0011b= ソケット#1 RAS1,RAS3範囲指定
		0100b= ソケット#2 RAS0,RAS2範囲指定
		0101b= ソケット#2 RAS1,RAS3範囲指定
		0110b= ソケット#3 RAS0,RAS2範囲指定
		0111b= ソケット#3 RAS1,RAS3範囲指定
		1000b= ソケット#0 RAS0,RAS2範囲指定
		1001b= ソケット#0 RAS1,RAS3範囲指定
		1010b= 使用不可
		  :
		1111b= 使用不可
解説  o 各ソケットに装着されたSIMMに対して、チップセレクトを出力するメモリ空間
	の範囲を指定する。
関連	I/O 0531h


I/O	0531h
名前	SIMMアドレス指定
	Undocumented
機能
	[READ/WRITE]
	bit 7〜0: アドレス設定
		* I/O 0530h bit 7が1のときリミットアドレス、0のときベース
		  アドレスをそれぞれ指定する
		■[ベースアドレス指定時]
		ベースアドレスのbit27〜bit20を指定する。
		■[リミットアドレス指定時]
		ベースアドレスのbit27〜bit20を指定する。このとき、bit19〜0は
		全て1にした値がベースアドレスとなる。
解説  o 各ソケットに装着されたSIMMに対して、チップセレクトを出力するメモリ空間
	の範囲を指定する。
関連	I/O 0530h
-------------------------------------------------------------------------------

■その他メモリ管理
解説  o 一部に、各機種に固有なメモリ管理機能を持つ機種が存在する。ただし、
	機種ごとに互換性がない場合が多いので、これらを操作する場合は注意が
	必要である。また、なるべく操作しないようにするべきである。


I/O	0567h
名前	プロテクトメモリ登録
	Undocumented
対象	286以上のCPU搭載機種■[16MB以上のメモリ搭載機種を除く]
機能
	[READ/WRITE]
	bit 7〜0: 最大プロテクトメモリ
解説  o 搭載されたプロテクトメモリの最大アドレスを128KB単位で設定する。	
      o 詳細不明。
関連	


I/O	063Ch
名前	メモリバンク切り換え
	Undocumented
対象	PC-9821Xt・Xf・Xa・Xn・Xp・Xs・Xe・Cf・Cb・Cx・Xa16・Xa13・Xa12・Xa10・Xa9・Xa7・Xa7e・
	Xe10・Xa16・Xt13・Xb10・Xv13・Cx2・Cb2・Cx3・Cb3・V10・V7
	PC-9801BA3・BX3・BX4
機能
	[READ/WRITE]
	bit 7〜2: 未使用
		
	bit 1,0: BIOS ROMバンク
		11b= CバスPnPボードのコンフィギュレーションルーチンなど
		10b= PCI BIOS、PnP BIOSなど
		01b= IDE BIOS(通常)
		00b= 不明
解説  o メモリのD8000〜DFFFFhの空間のROMバンクを設定する。
関連	D800:0000〜D800:1FFFh(IDE)
	D800:0000〜D800:3FFFh		


I/O	063Dh
名前	各種メモリ状態取得
	Undocumented
対象	PC-9821Af・Ap2・As2・Bp・Bs・Be・Bf・Cs2・Ce2・Ts・An・Xn・Xp・Xs・Xe
	PC-9801BA2・BS2・BX2・BA3・BX3・BX4

	[READ]
	bit 7,6: 2ND CACHE RAMボード設定
				■[PC-9821Ap2・As2・BA2・Bp・Xn・Xp・Xs・Ap3・As3]
		00b= 2ND CACHE RAM BOARDが2枚
		01b= 2ND CACHE BOARD ERROR
		10b= 2ND CACHE RAM BOARDが1枚
		11b= 2ND CACHE RAMなし
	bit 5: Lowモードフラグ■[PC-9821As2・Ce2]
		1= Lowモード
		0= High/Middleモード
	bit 4〜2: 不明
		
		
	bit 1: ハイレゾモード時のIDE ROMのアドレス
					■[PC-9821Af・Ap2・As2・An・Ap3・As3]
		0= E6000〜E7FFFhがROM、E8000〜E9FFFhがRAM
		1= E8000〜E9FFFhがROM、EA000〜EBFFFhがRAM
	bit 0: 不明
		
		
解説  u セカンドキャッシュの枚数を得る
      u ハイレゾモード時のIDE BIOSのROMアドレスを得る
	システムセットアップメニューの回線アダプタの使用の有無によって変更
	される。


I/O	063Eh
名前	フラッシュROM電源電圧制御
	Undocumented
対象	PC-9821An・Xt・Xa・Xf・Xn・Xp・Xs・Xe・Cf・Cx・Cb・Ap3・As3・Xa16・Xa13・Xa12・Xa10・
	Xa9・Xa7・Xa7e・Xt16・Xt13・St15・Xv13・Xb10・Xe10・Np・Ns・Es・Ne2・Nd・Ld・Lt・Nf・Nm・
	Ne3・Nd2・Na12・Na9・Na7・Nb7・Nx・Lt2
	PC-9801NL/A・BA3・BX3・BX4
機能
	[READ/WRITE]
	bit 7〜2: 不明
	bit 1: 不明■[PC-9821Xe10,PC-9801BX4]
	bit 0: フラッシュROM電源電圧
		1= +12V
		0= +5V
解説  u フラッシュROMの更新を行うとき、ROMに与える電源電圧を+12Vにするために
	使用する。
      u 致命的な障害を起こす可能性があるので、不用意に操作してはいけない。
関連	I/O 043Fh - E0〜EEh


I/O	063Fh
名前	キャッシュ関連
	Undocumented
対象	PC-9821An・Xn・Xp・Xs・Xe・Cx・Cb・Xe10
	PC-9801BA3・BX3・BX4
機能
	[READ/WRITE]
	bit 7: CPU内部キャッシュ制御
		1= WriteBack
		0= WriteThrough
		* CPUがPentiumプロセッサ、WriteBack Enhanced DX2、PentiumODP
		  のときにのみ有効
	bit 6: 不明
	bit 5: CPU内部キャッシュ制御
		1= 有効
		0= 無効
	bit 4: セカンドキャッシュ制御
		1= 有効
		0= 無効
	bit 3〜1: 未使用
	bit 0: 不明
	
	
	
	
	
	
	
	
	
	
	
	
	
	
	
	
	
	
	
	
	
	
解説  u CPU内部キャッシュ、セカンドキャッシュの制御を行う。
      u 致命的な障害を起こす可能性があるので、不用意に操作してはいけない。
      o 詳細不明
関連	I/O 043Fh
	I/O 063Dh


I/O	9896h
名前	CPUキャッシュ制御
	Undocumented
対象	PC-H98
機能
	[WRITE]
	bit 7〜0: CPUキャッシュ制御
		00h= 2次キャッシュON
		04h= 2次キャッシュOFF
解説  o CPUの2次キャッシュのON/OFFを行う。
関連